大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和41(オ)215 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由第一点について。

論旨は、原審には本件宅地貸借の関係を賃貸借関係と判断すべきであるのに、こ

れを使用貸借関係と判断した違法があるという。しかし、原審がその挙示の証拠に

より認定した事実関係に照らせば、原審の右判断は首肯するに足りる。論旨引用の

大審院判例は、本件と場合を異にして、本件に適切ではない。したがつて、論旨は

採用できない。

同第二点について。

論旨は、原審は本件宅地の賃料相当額の算定について違法を犯したものであると

いう。しかし、土地の不法占拠によつて土地所有者の蒙る損害の額は、当該土地を

他に賃貸することにより通常得べかりし賃料相当額にあたるものと解するのが相当

であり、被上告人は上告人に対して右のような客観的な賃料相当額の損害の賠償を

求めたのに対して、原審は所論鑑定により賃料相当額を算出しているのであり、右

算定の根拠になんらの違法は認められない。なお、論旨は、一審判決別紙目録(三)

記載の家屋の明渡ならびに損害金の請求を認容しなかつた原判決に違法があるとい

うが、原判決によれば、上告人が被上告人に対して本件宅地を明け渡したときは被

上告人も上告人に対して右家屋を明け渡す旨の約定があつたことについては、これ

を認めるべき証拠がなく、ほかに上告人および被上告人間の右家屋の使用貸借関係

が消滅すべき事由の存在について、上告人はなんら主張立証するところがないとい

うのであり、したがつて、原審が右請求を認容しなかつたのは当然である。論旨は、

すべて採用するに足りない。

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よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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